囲碁は「石の効率」が命!〜空き三角は悪の権化〜

囲碁は石の効率を重視するゲームです。
だからこそ、「働きの悪い形」はなるべく自分では打たない。
そして、相手に打たせるのが勝負のキモ。
今回はその代表的な悪い形――空き三角について紹介します!
🔻空き三角とは?

図1
囲碁をちょっとでも知ってる人ならピンと来る悪手の代表。
そう、キング・オブ・悪形。
なぜ悪いかというと……
さっきも言いましたが、囲碁は石の“効率”を競うゲーム。
空き三角は「石が無駄に集まりすぎてる」んです。
▲の石はなくてもコスミの形でつながってるので、無駄な石ということになります。
もし白石が▲のとこに打てば、逆側をつないで問題ないですよね。
このように、本来打たなくていい場所に石があると、ただの“石のムダ遣い”になってしまいます。
それがつまり「効率が悪い」→「悪い形」ってわけですね。
実戦で出る空き三角

図2,下辺の黒と右辺の黒をつなげようと8の十二につけて渡ろうとしたところ
▲の石が空き三角になってますね。
級位者や低段者の碁でめちゃくちゃ出てきます、この空き三角。
これを打たないように意識するだけで、マジで1級上がると思います。
じゃあどう打てばよかったのか?次の図を見てください。

図3

図4
図3、この割り込みで空き三角を回避します。
図4、一例ですが、切断を狙ってきても17の割り込みから27まで。黒が攻め合い勝ちです。
下にほかの変化図も置いておきますね。研究してください。

図5

図6
図5、下につけた15の石を取りにくれば19まで。きれいに渡ってますね。
図6、割り込んだ石をあたりにしてきたら、21まで。この場合は白20があるので空き三角になっていません。
白18の手で黒7の石にぶつかってきたら…。意地でも空き三角を打たないように気を付けましょう。

図7

図8
一例ですが、図7のように攻め合い負けて取られてもいいんです。空き三角の地点に打つより石が働いてます。
図8、失敗図。黒1と5の石が泣いてますね。空き三角よりもっと悪い形になっています。仮に下辺の白が取れてもこの形になったら負けるより悔しいと感じるようになりましょう。
ちょっと長くなりましたが、空き三角が愚形というのは覚えておきましょう。
✅まとめ:空き三角、ほんとに打たないだけで変わる
空き三角は**「つながってるように見えてムダが多い」**形です。
しかも、自分で打つと損、相手に打たせると得。
特に級位者のうちは、「つなぎたい!」って気持ちが強くて、
つい空き三角を打ってしまいがち。でもそれ、逆効果なんです。
図7のように取られても石が働いてるならOK。
でも図8のように石がムダに泣いてる形は…もう見たくないやつ。
🎯ここを意識してみよう!
- 「この一手、ほんとに必要?」
- 「ここに打ったら形が悪くならない?」
- 「もっと広がりを持たせられない?」
ちょっとでも意識するだけで、打ち筋がガラッと変わってきます。
📚次回予告:「割かれ形」って知ってる?
空き三角と並ぶ“やりがちな悪形”といえば、
敵と敵の間に挟まれた…そう、割かれ形!
次回は「割かれ形」について、やさしく&わかりやすく紹介していきます!