囲碁コラム

【清楽 碁物語 第4話】パス2回で終わり!碁の終わりかたと「飛島」

囲碁をはじめたばかりの人が、いちばん困るのが「これ、いつ終わるの?」。

第3話でルールを覚えた3人も、今回はその「終わりかた」を学びます。王先生いわく、友だちに教えるときもここがポイントなのだそう。

📌 この回でわかること

  • 打つと損な点、打てない点しか残っていないときは「パス」
  • パスが2回続いたら終局。審判が石を数える
  • 最後に残る2つの点「飛島(とびしま)」

「石の数」で数えると、なぜわかりやすい?

碁が終わるのは、2人ともパスしたとき(両パス)か、どちらかが投了(降参)したときです。両パスで終わったら、日本ルールでは「地」を数えますが、清楽囲碁教室では「盤の上の石の数」を数えます。

数え方が違っても、勝ち負けはふつう変わりません(差が1目ずれることはあります)。ふだんの対局では、地を数えるほうが手間が少なくてすみます。

ただ、入門する人にとっては話が別です。多くの入門教室では、まず「石取りゲーム」を教えます。「囲んだら取れる」という単純な目的なので、子どもたちもすぐ覚えて楽しめます。ところが「地」の話になると、とたんに「???」。石を取るのが目的なのか、地を取るのが目的なのか、わからなくなってしまうのです。

その点、清楽式は目的が1つだけ。「盤の上の石が多いほうが勝ち=取られたら損」なら、小さな子どもでもすぐにわかります。

📖 原稿より

碁(競技)の終わりかた

1図は、入門者どうしが打った碁だ。

tobisima1

黒21まで打ったところで、石の置かれていない点が4つある。次は白の番。このA・B・C・Dの4点に打つとどうなるか、調べてみよう。

2図。白22とAに打った。続いて黒はどこに打つか。

tobisima12

ルール2「活点がなくなった石は盤上から取り除く」を思い出してほしい。いま、盤上の白石全体がアタリ(活点が1つしかない状態)になっている。

3図。黒23とBに打つ。

tobisima132

白石がまとめて取られて、局面がガラッと変わった。黒が得をして、白が損をしたのだ。

tobisima1

1図に戻ると、白はAに打たないほうがいい。Bに打っても、今度は黒にAに打たれて、やはり白石全体が取られてしまう。A・Bはどちらも打つと損な点だ。

残るC・Dはどうか。ここはルール3「打った石に活点がない点には、打てない」にあたる。打った白石に活点がなく、黒石も取れないので、白がここに打つのは反則だ。

パス

このように、打つと損をする点か、打てない点しか残っていないと思ったら、「パス」と言って相手に順番をゆずる。

5図は1図と同じ局面だが、白がパスしたので黒の番になっている。

tobisima1352

黒の番でもA・B・C・Dを調べてみよう。今度は白のときと逆で、A・Bは活点がなくて打てない点、C・Dは打つと取られてしまう点だ。

だから、黒の正解も「パス」だ。

両パスで終局

相手も続けてパスしたら終局だ。1図で白がパスし、続いて黒もパス。2人ともパスして、対局者どうしが合意したら試合終了となる。

審判の判定

2人が終局に合意したら、審判が盤上の石を数えて結果を伝える。

tobisima1982

図は、審判が数えやすいように石を整理したもの。黒の1子勝ちだ。

眼形(飛島)

このように、相手が打てない点を2つ確保するのが、碁の終わりかただ。

tobisima172

この2つの点を「眼(め)」や「眼形(がんけい)」という。九路盤くらいになると、白も黒も石が2か所に分かれて、眼形が4つになったりもする。「切り賃」という言葉も出てくる。

この本では、もう少し優雅に「飛島(とびしま)」(石を置かない点)と名づける。

王先生王先生
さて、これで「ルール」と「終わりかた」がわかったので、もう碁が打てるはずです。目的は「相手より多くの石を盤上に残すこと」。ルールは4つほど。2人ともパスしたら石を数えます。審判がいないときは、対局者どうしで相手の石を数えましょう。それでは七路盤で実戦をしてみましょう。ここまでの話を聞いた皆さんは29級と認定します。

審判(指導者)の心得

対局中の審判の仕事は、おもに次の3つ。

  1. 活点のない石を取り上げる
  2. 活点のない点に打ったら注意する
  3. 終局のときに判定をして、碁の終わりかた・飛島の作りかたを教える

(第一部 完)

🎉 ここまで読んだあなたは29級!

編集部のひとこと

「パスが2回続いたら終わり」「相手が打てない点を2つ残す」。こう言われると、終わりかたもぐっとわかりやすくなりますね。

原稿では、このあと数ページの問題集が続きます(ここでは省略)。アタリ、切断、コウの問題があり、最後はシチョウとゲタの問題で26級です。シチョウやゲタは、こちらの記事で練習できます。

✅ 第4話のまとめ

  • 打つと損な点・打てない点しかなければパス
  • 2人続けてパスしたら終局。審判が石を数える
  • 最後は、相手が打てない点(飛島)を2つ残す

次回予告

第5話から第二部。碁が打てるようになった翔くんに、お父さんから「待った」がかかります。お父さんが王先生に送った手紙とは……?

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 ※ が付いている欄は必須項目です